ホームページが必要ない業界もあるの?業界別に事情や対策を解説

皆さんこんにちは。

企業のホームページってどのくらい導入されていると思いますか。

現在の統計によると、全体の約9割の企業がホームページを導入しています。今や中小企業含めて、ほぼすべての企業がホームページを持っていて当然という状況ですが、業界によってはあまりホームページが活用されていない場合もあります。

こうしたホームページが活用されていない業界があるのは「遅れている」というよりもむしろ、やや特殊な事情が存在するためです。

今回は、「そもそもホームページが必要ない企業とはどのような企業なのか」について解説し、具体的にどのような業界でホームページの活用シーンが少ないのかについて紹介しています。そして、ホームページの無い会社での対策について解説します。

目次

ホームページが必要ない業界もあるの?業界別に事情や対策を解説

ホームページが必要ない業界があるのか否か、そしてそれはどのような業界なのかについて簡単に解説します。

ホームページの効果が現れにくい業界は存在する

業界の傾向としてホームページがあまり活用されていない業界もあります。大手企業に関しては、業界に関わらずコーポレートサイトを作成するのが一般的ですが、中小企業の場合は業界によってホームページ導入率に大きく差が生じている場合があります。

費用対効果がポイントになる!

企業や店舗がホームページを導入するか否かを判断する際の大きなポイントは費用対効果です。ホームページを作成するにはどうしても費用がかかるので、かかった費用以上の効果が期待できるか否かが大きなポイントになります。

ホームページが必要ない業界①強力なポータルサイトが存在する業界

具体的にホームページの必要性がない業界として、強力なポータルサイトが存在する業界が挙げられます。使い勝手がよく、写真の閲覧や予約などが全てポータルサイト内で完結できてしまうと、わざわざホームページを作成してもほとんど利用されないためです。

もしポータルサイトに負けない自社サイトを作ろうと考え、費用やノウハウをつぎ込んでもポータルサイトに利便性や集客力で勝ることは極めて難しいでしょう。むしろそれなら、ポータルサイトに広告費を支払って、ポータルサイト内の目立つ位置に掲載してもらったり、おすすめ店として紹介してもらったりした方が効果的です。

強いポータルサイトが存在する業界

強いポータルサイトが存在する業界を具体的に紹介します。

飲食店

飲食店については「食べログ」「Retty」などのサイトが非常に強力です。特に食べログは、写真の点数も豊富で、予約を取ることもできます。

美容サロン

美容サロンでは「ホットペッパービューティー」が非常に高い利用率を誇っています。ホットペッパービューティーでもメニューやカット例(写真)などを数多く掲載されており、予約についてもホットペッパービューティー上で完結させることができます。

引っ越し業界

引っ越しは、価格一括サイトで一括見積を取ることができます代表的な例は価格コムです。また、引っ越し業界は、価格以外に独自性を出しにくい業界でもあるため、余計にホームページを作成するメリットが見出しにくいという特徴があります。

ただし、依頼をすると多くの営業電話がかかってくるというマイナス要因があり、一括見積サイトを使用せずに1件1件業者を探して見積もりをとるユーザーもいるので、会社概要やブランディングのためのコーポレートサイトを作っておくことは決して無駄ではありません。

こうした業界ではホームページを作っても何の意味もないの?ホームページ活用法!

これらのポータルサイトが非常に強い業界でホームページを作っても全く意味がないのかといわれたら、決してそういうわけではありません。ホームページの活用法を紹介します。

SNSとの連携

即時性の高い「雨の日サービス」や、日替わりメニューの案内などをSNSで通知しとタイムラインの機能を用いてホームページに表示させれば、活気のある店舗であることを印象付けることができます。

既存顧客対策

例えば、飲食店では日替わりメニューの写真を毎日公開するなど既存顧客がホームページを訪問して楽しめる内容をホームページで公開し、ファン化することができます。

ホームページが必要ない業界②インターネット検索がされにくい業界

強力なポータルサイトや価格比較サイトがなくとも、そもそもインターネット検索がされにくい業界もあります。

アパレル業界

アパレル業界は、商品の入れ替わりが非常に早いため、ホームページにてアイテムを一点ずつ紹介するような形での紹介は難しいでしょう。そもそも、薄利多売のためホームページ作成・運用に予算を費やすことが困難です。

対策としては、ECサイトなどWeb上で受注から販売まで完結させる仕組みを作ることができれば新たな顧客を取り込むことができ、ホームページをうまく活用することができます。

小規模の小売業

スーパーマーケットやコンビニエンスストアに代表される小規模の小売業は、よほどオリジナリティの高い商品を取り扱っていない限りはホームページに商品を紹介してもあまり意味がなく、効果も期待できません。

対策として、付加価値やオリジナリティの高い商品を取り扱っている場合はホームページで積極的に展開することで、元々の商圏以外の顧客にも販売することが可能になります。

クリーニング業界、コインランドリー業界

クリーニングやコインランドリーなどは、なかなか独自性を出しにくい業界です。そして、一般ユーザーは最寄りの店舗や生活圏の店舗(いつも利用するスーパーマーケットに内設された店舗や職場の最寄り店など)を利用する傾向が強くみられます。

こうした業態ではそもそも、Web集客よりもオフラインのチラシなどを用いた方が効果的なケースが多いです。ただし、特殊な染み抜きなどの独自技術などがあればホームページで訴求することにより遠方の顧客まで取り込める可能性があります。

建築業界

建築業界は、知名度のある大手企業以外はホームページで独自性が出しにくいという特徴があります。

対策としては、施工事例や「お客様の声」など客観的かつ視覚的に分かりやすい情報を継続的に掲載していくことです。常に新たな情報を掲載することにより、地域に愛されている企業であることを印象付けることができます。また、エクステリアなどは特に写真などで視覚的に訴えることが効果的です。

まとめ

ポータルサイトが強力な飲食店や美容サロンなどの業界では、自社でホームページを作成するよりもポータルサイト内での広告展開やオフィシャル情報の入力、写真の提供などに費用・手間を費やした方が集客につながりやすい傾向があります。

また、小規模の小売業やクリーニング店などそもそも詳しくインターネット検索されにくい業態もあります。

大きく分けてこれら2種類の業態に含まれる企業・店舗は現状、ホームページ作成のメリットを生み出すには、独自性の強い商品を生み出すなどして他社との差別化を考える必要があります。

ただし、注意したいのがこれらはあくまで2019年時点での情報であるということです。これから新たな移動通信規格5Gが採用され(2020年)、IoTを始めとしたあらゆるものがネットワークにつながるといわれる世界では、このような事情が変化している可能性があります。

その時の時代の変化や流れに合わせて、広告展開やホームページの運用をおこなっていくことが大切なため、今ホームページの活用方法が難しいとしても将来的には避けて通れなくなる可能性があります。

今後、インターネットはますます身近なサービスになっていくので、状況や時代の流れを見ながら臨機応変に対応していきましょう。