SSL化しないとどうなる?仕組みをわかりやすく解説!

ホームページのSSL化は、今や常識と言ってよいほど必要なことです。

ですが、まだまだSSL化ができていないホームページは多くあり、SSL化自体についての知識がなく困っている方もおられるのではないでしょうか。

本記事では、SSL化が必要な理由やメリット、コストに至るまで解説します。

目次

SSL化とは?

そもそもSSL化はどうして必要なのでしょうか。「SSL化の基本」や「SSL化することで何が変わるのか」などを理解して、準備を進めていきましょう。

SSL化はなぜ必要なのか

SSLとは、Secure Sockets Layerの頭文字をとったものです。普段、インターネットによってHPを閲覧したり買い物などをする際、閲覧者とサーバの間で通信が行われます。この通信を暗号化し、第三者が情報を抜き取ったり悪用したりすることを防ぐために必要なのが、ホームページのSSL化なのです。

SSL化が行われていなかった頃には、第三者による個人情報の抜き取りやCookie(クッキー)の盗聴などによって、ユーザーが事件に巻き込まれてしまうことがありました。

それによって企業に責任が問われ、著しくイメージダウン、信頼を失ってしまうことがあったのです。そこで、各企業や個人のHPを訪れたユーザーを守るため、コストを掛けてでもSSL化が行われるようになったのです。

SSL化には、「常時SSL」と言われる状態があります。これは、ホームページの全てがSSL化されている状態を指します。基本的には全体にSSL化が施されますが、そうでないことが稀に起こりますので、SSL化を行うときにはしっかり確認するようにしましょう。

SSL化によって変化すること

ホームページをSSL化することによって、いくつかの変化が起こります。

①URLが変化する

まず、URLが変わることがあげられます。つまりこれは、サイトがこれまでとは違う「別のサイトになる」ということです。
SSL化されていないホームページは「http~~」となるのですが、SSL化を済ませれば「https~~」となります。このURLの違いが、ユーザーがSSL化できているかそうでないかを見分ける手段となるのです。

また、SSL化できているホームページのURLには「南京錠がロックされた状態」のマークが表記されるようになります。

②リダイレクトが必要

サイトが別になったことにより、「リダイレクト」が必要になります。これは、「これまでのサイトと同じだ」とサーバに認識されるための手続きです。
なお、「WordPress」などのCMSによってHPを作っている場合にはさらに手続きが必要になる場合があるため、事前に調査しておきましょう。
閲覧者が安心してHPを見ることができる
HPをSSL化することで、ユーザーとサーバの間のセキュリティが強化されます。HPには様々なコンテンツがありますが、特にネットショッピングや資料送付の申し込みなど、個人情報を送る必要があるコンテンツにおいてはSSLがあると訪問者は安心して閲覧することができます。自分の情報が保護されていることがわかるからです。

また、SSL化は就職活動や採用を強化している企業などにおいても大きな効果を発揮します。求人に応募する際には個人情報が必須であり、SSLが行われいるかどうかで応募者の安心感は全く違うものとなります。
これらのことから、各企業が自社HPをSSL化しておくことは必須と言えるのです。

SSL化の注意点

SSL化はホームページ運営に必要なことはお分かりいただけたことと思います。ですが、このSSL化について一つ注意しておくべきことがあります。それは、「SSL化はユーザーの情報を守ることはできるが、ホームページ自体を守ることにはならない」ということです。
実際にホームページ自体のセキュリティを強化するには、他の対策を講じる必要があります。

「SSL化を行うこと=サイト全体を守る」では無いことを覚えておきましょう。

SSL化のメリット

上記でも少し触れていますが、SSL化は必須事項。やらない理由がないほどなのですが、セキュリティ強化以外にもメリットがあります。
ここからは、SSL化を行うことのメリットについて解説します。

セキュリティの向上

SSL化の一番の目的であり、メリットと言えるのが「セキュリティの向上」です。様々なことがネットで完結したりフリーwifiが一般的になったりしている中で、ユーザーを守る対策は欠かせません。特に個人情報を扱う必要がある場面においてはその情報が第三者に盗まれることを防ぎ、安心して情報をやりとりできるようになるべきです。

個人情報が盗まれてしまうと、ユーザーが犯罪に巻き込まれてしまったり不利益を被ることになります。さらに、企業自体もイメージダウンや信頼を失い、その信頼回復には多大な時間と費用が必要なのです。
そういったことから、SSL化によるセキュリティ向上は大きなメリットとなります。

SEOに好影響

実は、HPをSSL化することはSEO対策(検索上位表示)に繋がります。Googleからもアナウンスが出されており、SSL化することはセキュリティ対策だけでなくサイトの価値向上にもなるのです。

ただし、目に見えて大きく向上するわけではないため、過度な期待は禁物です。そもそもSSL化はHPのセキュリティ向上によってユーザーが安心してサイトコンテンツを閲覧したり買い物などをしたりできるようにするための措置であることを覚えておきましょう。

顧客からの信頼感・安心感向上

SSL化できていないHPを閲覧すると、「保護されていない通信」という旨の文言が出てくる状態になります。これでは、視覚的にサイトを訪問したユーザーを不安にさせてしまいます。

また、そこから何かを購入したり資料などを請求しようとした人がいた場合には離脱させてしまうことになりかねません。

ですが、SSL化ができていれば相手を不安にさせるような表示が出ることなく、しっかりと情報が守られていることがわかります。

ユーザーからの信頼や安心感を得ることは、企業にとって何にも変えられない価値となります。SSL化することで、その価値を失わずに済むと考えてみてください。

SSL化の費用は?

ホームページをSSL化するデメリットは、あまりありません。基本的には今すぐにでも行うべきことであり、「やらない」選択肢は無いのです。
実は、SSLにはいくつかの種類があり、それによって信頼性やコストが変わります。
ここからは、SSL化に必要なコストとSSLの種類について解説します。

①ドメイン認証型SSL

SSL化を行うにあたり、一番ハードルが低く取り組みやすいのが「ドメイン認証型」です。これはメールやウェブ上でSSLを行うものであり、比較的安価に行うことできます。
コストがかからない分、信頼性は普通程度のものと言えるでしょう。

②企業認証型SSL

企業が行うにあたっては、この「企業認証型」が良いでしょう。これは、書類審査や電話認証によってSSLを行うものであり、ドメイン型に比べると信頼性は高いと言えます。ただし、その分のコスト(年間数万円程度)は必要です。

③EV認証型SSL

これは、SSLのなかで一番厳格であり信頼性が高いものです。「企業認証型」のものに加えて、その企業が実在するか(物理的かつ法的)を審査されることになります。
この認証については、第三者機関による資料によって調査されることになるためコストもかかり、年間数十万円は必要となるでしょう。

まとめ

ここまで、ホームページのSSL化について解説してきました。
企業、個人関わらずホームページのSSL化はとても重要です。ユーザーから信頼され、安心してもらえるホームページを作ることは、売り上げやコンバージョン率アップにも繋がりますので、自社のホームページに対策ができていない場合には今すぐにでも対策を始めるようにしましょう。